「化学工場のオペレーターってどんな仕事?」
僕自身、入社前は「危なそう」「単純作業っぽい」と思っていました。でも実際に働いてみると、いい意味でも悪い意味でもギャップがありました。この記事では、実際に10年間化学工場でオペレーターとして働いてきた私が、入社前のイメージと現実の違いを正直にお話しします。
オペレーターってどんな仕事?
「オペレーター」と聞いても、実際に何をしているのかピンとこない人も多いかもしれません。一言で言うと、設備の運転・監視・トラブル対応など、生産ラインを安全に回す仕事です。私の現場では化学素材を製造しており、交代制で24時間体制。日勤、夕勤、夜勤と3直に分けて8時間交代でローテーションしています。必要な資格は、危険物取扱者乙種4類、ボイラー技士、高圧ガス製造保安責任者等になります。
入社前のイメージ
入社前は、正直「工場=単純作業」「体力仕事」「危ない」というイメージを持っていました。特に化学工場ということで、有害な物質や火災・爆発の危険性など、漠然とした不安もありました。また、ライン作業のように、ひたすら同じことを繰り返すような単調な仕事だと思っていました。でも実際に現場に入るとそれとは大きく違っていました。
実際に働いて感じたギャップ
実際に働き始めて、イメージとのギャップに驚いたことがいくつかあります。良い意味でも悪い意味でも、「現場に入ってみないとわからないこと」がたくさんありました。ここでは、私が特に強く感じたギャップを正直に紹介します。
・意外と体より頭を使うことが多い →もちろん、体を使うこともありますが配管や機器の中身は見えないため監視している温度や圧力などの指示を頼りに対応していく必要があります。例えば圧力が下がったからどこかのバルブが漏れこんでいるのではないか?みたいに起こった事象に対して常に考える必要がありとても体力仕事とは思えません。
・意外と化学の専門知識を持っている人は少ない →私は元々工業高校で化学を専攻してましたのである程度の化学式などは頭に入っていました。オペレーターの仕事は、安全に生産することが一番ですので取り扱う物質の特性は理解していますが、この反応器で起こっている化学反応を化学反応式に書いて説明できるような方は本当に少ないと感じます。なので化学に関する予備知識がなくても1年現場に入れば仕事はできるかなと感じています。
・生産ライン運転の運転が安定ならば日常業務はのんびりできる。 →毎日体力仕事で大変な仕事と思っていましたが、実際にはプラントはコンピューターが自動で運転してくれますのでトラブルがない限りはのんびり仕事ができます。夜勤も仮眠できる日もあるので苦にならないと感じています。
現場で働いて得られたこと
苦労もありますが、この仕事を通じて得られたこともたくさんあります。特に感じているのは、「トラブル対応力」と「チームで働く力」です。トラブルが起きた時に冷静に判断し、どう動くか。ベテランの対応を見て学んだことは、他の職場でも活かせるスキルだと思います。また、同じシフトで働く仲間との連携もすごく大切で、人間関係の中で鍛えらることも多いです。
これからオペレーターを目指す人へアドバイス
最後に、これからオペレーターを目指す人や興味を持っている方に向けて私なりにアドバイスをお伝えします。正直、この仕事が「楽」だとは思いません。でも、協調性があってコツコツ頑張りたい人にはとても合う仕事だと思います。ワークライフバランスを見ても長期休暇(育休など)が取得しやすく働きやすい仕事と思いますのでとても魅力的な仕事と思います。
最後に
化学工場のオペレーターは、外から見ただけではわからないリアルがたくさんあります。私自身も、入社前と後でイメージがかなり変わりました。この記事が、これからオペレーター職を考えている人の参考になればうれしいです。仕事選びに正解はありませんが、「現場の声」を知ることで、後悔のない選択ができると思います。
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