「子どもは2人欲しいね」
結婚当初、私たち夫婦はそんな将来のことを話していました。
そして第一子の出産から3年。
息子も元気に育ち、笑顔の絶えない日々。でも、それと同じくらい、育児の大変さや、仕事との両立の難しさも身に染みています。
夫婦喧嘩が増えた時期でもありました。
家事・育児の分担や、思うように働けないストレス。
うちの妻は“バリキャリ”タイプで、仕事もバリバリこなしたい人。
だからこそ、「もう一人欲しいね」と思いながらも、なかなかその一歩が踏み出せないのです。
次の子が生まれたら、また育休や復職、仕事の調整…そして何より、お金の問題もついてくる。
「キャリアを今止めても大丈夫なのか」
「また夫婦関係がギクシャクしたらどうしよう」
「子どもは欲しい、でも生活の安定も守りたい」
そんな夫婦のリアルな気持ちをお届けします。
二人目が欲しい。でも迷う理由は「お金とキャリア」
育休・時短・復職…キャリアの停滞が不安
一人目の出産で、良いことも大変なことも経験した。それが、二人目出産の足枷になっているのも事実。
特に妻は、キャリアの停滞を強く不安に感じている。
1年以上、育児休暇で職場を離れることで、元のポジションに戻れる保証はない。
「また一から築き直しになるかもしれない」という不安。元のポジションに戻れたとして「時短勤務で周りに迷惑をかけるかもしれない」という不安。
それは、仕事を長期で離れたことのない私には、想像しきれない部分がある。
この点に関しては、正直、夫として“理解したつもり”になるのではなく、妻の気持ちを尊重する姿勢が大切だと感じている。
保育料や教育費、家計の現実
二人目が生まれれば、当然ながら支出も増える。
児童手当や扶養手当が多少増えるとはいえ、生活費、保育料、将来の教育費…。
現実的にお金が2倍になる感覚は否めない。
さらに、会社の将来も不透明な中で「本当に出産に踏み切っても大丈夫か?」と不安が頭をよぎるのも正直なところだ。
時間もお金も限られる中での選択
出産にはリミットがある。だからこそ、今が人生の分岐点。
妻も現在29歳。もし二人目を望むなら、できれば35歳までには出産したい。
残された6年をどう過ごすか。それは、家族としての生き方を見つめ直す時間でもある。
キャリア、お金、子ども、夫婦の関係。
何を選んでも簡単じゃない。
でも、だからこそ、しっかり考えて後悔のない決断をしたいと思っている。
我が家のリアル|二人目を考えるようになった背景
子どもがかわいいからこそ、もう一人…
理想は2歳差。でも現実はそんなに甘くなかった。
結婚当初から「子どもは2人欲しいね」と夫婦で話していて、できれば2歳差くらいでと考えていました。
でも、それは実現しませんでした。
実際に一人目を出産して育ててみると、想像以上に大変な生活が待っていました。
今振り返ると、「子育てってなんとかなるだろう」とどこか楽観的だった自分たち。正直子育てをなめていたなと思います。
寝不足、夫婦のすれ違い、仕事との両立…。そのすべてが初めての経験で、心身ともに余裕がなくなっていきました。
「もう一度この生活をやり直すなんて…」
そう考えるだけで、自然と二人目への一歩が踏み出せないまま、気づけば3年が過ぎていました。
でも、子どもが3歳を迎えた頃から少しずつ会話ができるようになり、気持ちに余裕が出てきたのも事実です。
「やっぱり、兄弟がいたらいいかも」
そんな気持ちが、ふとした瞬間にまた顔を出すようになりました。
一人っ子にももちろん良さはある。
でも、兄弟で助け合うような関係が築けたら、それは息子の人生において大きな財産になると思う。
だからこそ、「もう一人欲しい」という気持ちは消えずに残っているのです。
でも、今の生活にすでに余裕がない
経済的にはやっていける。でも、時間が足りない。
共働きである我が家には、ある程度の経済的な安定はあります。
でも、その代償として「時間の余裕」がありません。
時短勤務とはいえ、保育園には1歳から預けていて、仕事の都合でお迎えが19時近くになる日もあります。
疲れて帰ってくる子どもに、ちゃんと向き合えているのか…。
そんな罪悪感を感じることも少なくありません。
もし二人目が生まれたら、この余裕のなさはさらに増すはず。
育児と仕事のバランス、夫婦の協力体制、上の子への影響。
考えれば考えるほど、不安の方が大きくなっていきます。
出した結論とこれからの方針
今はキャリアを優先することにした理由
私たち夫婦は今、「キャリアを優先する」という結論に至りました。
子どもがすでに一人いるという事実は変わりません。
だからこそ、「焦る必要はないよね」と夫婦で話し合いました。
まだ29歳。若いからこそ、今やりたいこと、挑戦したいことがたくさんあります。
私自身もそうですが、妻にも夢があります。
会社員としてチャレンジしたいこともあれば、会社員という枠を越えて挑戦したいこともある。
その夢を叶えるために、今はもう少し自分たちの人生を優先したい。
そんな想いから、今は二人目を急がず、キャリアを大切にするという選択をしました。
子どもを持つ人生の価値観も再確認
「子ども=幸せ」とは限らない。子育ての現実から見えた価値観。
正直、もし子育ての大変さを最初から知っていたら、一人目の出産さえもためらっていたかもしれません。
それほど、育児というのは想像以上に大変なことです。
だからこそ、もし子どもがいなければ、もっと夫婦の時間を楽しんで、旅行や趣味に没頭していたかもしれない。
そう思う自分もいます。
一方で、子どもを持ったことで、自分自身が親として、そして人として成長できたとも強く感じています。
子育ては、自分を見つめ直す機会でもあり、生き方そのものに影響を与える大きな出来事です。
世の中には、不妊で悩んでいる方もたくさんいます。
だからこそ、子どもを授かるということ自体が、当たり前ではなく、ものすごくありがたいことなんだとも実感しています。
もし二人目ができたら、それは本当に幸せなことだと思っています。
選んだ道に責任を持つ覚悟
時間は戻らないからこそ、選んだ道に責任を持って生きていきたい。
今は仕事を選びました。でも、どんな選択にも責任はついてきます。
時間は戻ってきませんし、「あのときこうしていれば…」と後悔することもあるかもしれません。
数年後には、息子も小学生になります。
その頃には、自分の言葉でいろいろなことを親にぶつけてくるようになるでしょう。
「なんで自分には兄弟がいないの?」と聞かれる日が来るかもしれません。
そのとき、親としてどう応えるか。どうフォローしてあげられるか。
それも、今この選択をした私たちの責任だと思っています。
だからこそ、選んだ道を正解にしていく。
そんな覚悟を持って、今を生きていきたいと思っています。
まとめ|正解はない。でも「考えた」ことに意味がある
子どもを優先するか、キャリア&お金を優先するか。
この問いに対し、誰にとっても共通する「正解」はきっとありません。
でも、「正解はなくても、納得のいく選択」はあります。
私たちも夫婦で何度も話し合い、悩んで、出した結論が100点満点ではないとわかっていても、
そのときの自分たちにとってベストだったのだと信じています。
たとえそれが15点にしか思えない日があっても、
自分たちで出した答えなら、それを正解にしていく責任と覚悟がある。
そう思っています。
今、同じように悩んでいるご家庭も多いと思います。
だからこそ、自分たちにとって何が大切か、
そしてお互いの想いを、ちゃんと「言葉」にして向き合ってほしいと思います。
考えて、考えて、悩んで出した答えなら、
どんな道を選んでも、それはあなたたちだけの「正解」になります。
きっと後悔のない人生が待っていると、私は信じています。
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